『こんな夜更けにバナナかよ』を見て

新年早々行ってきました、息子と初めての“シネコン”。

息子と妻は何度かシネコンで映画を見ているのだが、私とはこれが初体験。

ここはロックに『ボヘミアン・ラプソディー』にしようか

とも思ったが、呼吸器ユーザーの親ならば『こんな夜更けにバナナかよ』を

見ないわけにはいかないだろうとなって、当日を迎えた。

 

詳しい内容は省略するが、息子はリアルガチの呼吸器コスプレ?で車いす席に

陣取り、映画を鑑賞した。

1994年、私が2〇歳の時から話が始まり、衣装や心くすぐられる小物など、

あの頃にタイムスリップしたような気分になった。

映画は極上なエンターテインメントとしてまとめられ一見の価値ありだった。

 

映画を見て感じたことは、人と人とのつながりについてだった。

主人公が望み、実践した自立生活には、マンパワーが絶対的に必要であった。

しかしまた、ケータイもPCも今ほどには使えなかった時代のことでもあった。

福祉サービスもまだまだ黎明期のことで、今ほどは充実していなかったのである。

しかし、主人公の周りにはたくさんの人が集まり、その中には濃密な人間関係があった。

現在は情報こそあふれてはいるものの、肝心な人と人のつながりはどうだろうか?

情報量に反比例するように希薄になっているように思える。

そして主人公が、大勢の人を引きつける圧倒的な人間力の源は何かと考えてみた。

それは生きるという根源的な欲求が、周りの人々にストレートに伝わっているからだと思う。

文字通り人生を「命をかけて」生きているから。

 

そこで今年も、青臭くも泥臭く「命をかけて」生きていこう、顔の見える繋がりを増やして

いこうと新年をスタートした。

 

次回は幼稚園死闘編⑥掲載予定です。