初めまして。こんにちは。バクバクの会の西村悠作です。
僕は、大津のこの会場の近くに住んでいます。高校1年生です。(母補足「今、悠作がパチッと目を開けたのですが、それがそうだというサインです。違うときは、違うという歪んだ表情をします。今日はちゃんとできるかわからないけれども、原稿を作る時は、悠作をよく知る学校の担任にも協力頂き、そういう本人とのやりとりで原稿を作りました。」)
いつもならDVDに出ていた平本歩お姉さんや折田涼先輩がこういうところで喋るのに、今日は滋賀県に住んでいる僕が喋ることになり、ドキドキしています。また、通訳を母がするので、ちゃんと僕の代弁をしてくれるのか、とても不安です。
僕が参加しているバクバクの会が、賞をもらうことを聞いて嬉しく思いました。ありがとうございます。
僕は、大津市にある北大津養護学校に通っています。 バクバクの会が賞をもらうことを学校の先生たちに自慢すると、みんな凄いとびっくりしてくれました。糸賀先生のことも、学校の先生が滋賀のスゴイ人だと教えてくれました。授賞式に行かなきゃ、と先生たちの方が盛り上がっていて、とても嬉しかったです。
バクバクの会がどんな会なのかは、さっき大塚さんが喋ってくれた通りです。僕は、母たちは難しい事をやっているなあと思って聞いていました。でも、バクバクの会の楽しいところは、僕たち本人の意見をちゃんと聞いてくれるところです。僕は小学生の時は大人の会議とか勉強会とか一緒に連れていかされるのは退屈で仕方なかったです。でも、段々、大人の話しを聞くのが結構面白いなあと思うようになりました。最近、母がバクバクの会の会議に行くのについていくのが楽しいです。でも、バクバクの会の会議で話を聞いていると、みんな大変そうだなあと思う事も多いです。
僕は、学校に休まず毎日通い、先生やいろんな友達と一緒に勉強する生活が当たり前です。去年は同級生たちと東京ディズニーランドに2泊で修学旅行にも行きました。バクバクの会議では、学校に母も一緒にいるとか、看護師さんがあれこれ口出してくるとかいう話を聞きます。なんか僕の学校はよそと違うのかな?と思ったりします。僕の母は送り迎えだけして、昼間はトレーニングやPTAのお仕事をしています。学校に母がいるなんて信じられません。できたら、学校の登下校も、妹のように友達と一緒にバスで通えたらいいのにと思っています。
母は、僕が身体に筋緊張が入ったり、動いて呼吸器の回路が外れたりすると、僕だって困ってるのに、僕のことをすぐに怒ります。あと、母はよく喋る人で学校のお迎えの時も、僕をそっちのけでどうでもいい話や自分の話しを先生と延々とすることが多いです。あと僕のケアや介助が雑なので、正直うっとうしいことが多いです。
そういうこともあって、学校は大好きです。先生たちはいつも僕の意見を聞いてくれます。学校の看護師さん達も僕や先生の意見を聞いてからケアしてくれます。僕はいろんな看護師さんと関わってきたけれど、意見を聞かず一方的にケアする看護師さんもいて、そういう看護師さんのケアは悲しい思いをすることが多いです。でも、学校の看護師さん達はそんなことは絶対しないので、安心して任せられます。
また、学校の友達たちには、たまに腹が立ったり悔しい思いをしたりもするけど、クラスの友達はたくさんいたほうが楽しいし、誰かが休むと心配になります。学校には、走り回ったり良くしゃべったりする友達や、カッコいい先輩や可愛い女の子たちもいて楽しいです。
あと、僕は言われたことは自分で最後までやらないと気が済まない性格です。学校の勉強では、日によって身体に力が入って思うように出来ないこともあって、そういう時はとても悔しい思いをします。でも、担任の先生が頑張ったことをとてもほめてくれるので、また頑張ろうと思う事が多いです。
こうやって平日は学校で勉強すること、あとは休みの日は地域へ出かけることが僕の生活です。映画を観るのが好きだし、この浜大津あたりを散歩するのも大好きです。電車にのって出かけるのも好きで、こないだ学校の校外学習では、友だちと京都の鉄道博物館に電車で行きました。とても楽しかったです。
あと、こないだ大津であった大津祭に家族で行きました。コンチキチンというにぎやかな音楽がなる中、大きな乗り物が僕の目の前をゆっくり通るのは、とてもすごかったです。着物をきたオジサンがぼくにちまきをくれて嬉しかったです。こういうおまつりもどんどん行きたいです。
僕は、学校や地域でいろんな人たちと知り合うことが楽しいです。でも、学校では担任の先生が頼りだけど、学校以外では父か母がずっとそばにいます。これからはいろんな人の出会いの中で、父や母以外の人を見つけたいです。
今日は、僕の話しを聞いてくれてありがとうございました。